
中小企業の経営者様や、採用を担当されている方から、よくこんなお悩みをお聞きします。
「求人を出すと、ありがたいことに応募は来てくれる。でも、面接の日程を決めようとすると連絡が途絶えてしまったり、面接の後にお返事がなくなってしまったり……。内定を出しても、辞退されてしまうこともあって」
採用活動には、たくさんの時間と想いを込めているはずです。それなのに、結局「また最初から」になってしまう徒労感は、言葉にできないものがありますよね。
でも、どうぞご安心ください。 この「応募はあるのに採用につながらない」という現象には、何か理由があるのかもしれません。そして、ほんの少しの心配りで、状況が良い方向へ変わることも多いのです。
ここでは、最近の傾向や、現場のみなさんの声を参考にしながら、候補者の方の気持ちがどこで離れてしまうのか、そして、どうすれば良いご縁を結べるのかについて、一緒に考えていけたらと思います。
採用の流れをひとつの「道のり」として考えたとき、どこかで候補者の方が「やっぱりやめておこうかな」と感じてしまう瞬間があるようです。2025年から2026年の傾向を見てみると、大きく分けて2つのタイミングで、気持ちの変化が起きていることがわかります。
「応募してみよう」と思ってくれたのに、面接でお会いする前に気持ちが冷めてしまう。そこには、こんな事情があるのかもしれません。
お会いして、内定をお伝えした後に辞退されてしまうのは、お互いにとって一番辛いことかもしれません。
理由が見えてくれば、できることも見えてきます。難しく考える必要はありません。まずは、相手の方への「思いやり」を少しだけ形にすることから始めてみませんか? 特に効果的だと感じられることを、いくつか挙げてみます。
「あなたに関心があります」という気持ちを伝えるには、スピードが一番のメッセージになるかもしれません。
事務的な連絡だけだと、どうしても冷たい印象になってしまいがちです。「人」対「人」のやり取りであることを、忘れないようにしたいですね。
良いところばかり見せようとすると、後で「話が違う」となってしまうかもしれません。最初から正直にお話しする方が、信頼につながります。
お一人で採用を担当されている場合など、どうしても手が回らないこともあるかと思います。そんな時は、便利なツールに少し頼ってみるのも良い方法です。
せっかくのご縁で内定を出しても、辞退されてしまう。あるいは、選考の途中で連絡が途絶えてしまう。そうした「すれ違い」は、私たち企業側にとっても、とても悲しい出来事です。
売り手市場と言われる今、候補者の方々が求めているのは、好条件だけではないのかもしれません。「ここでなら、自分らしく働けるかもしれない」「この人たちは、私を一人の人間として見てくれている」。そうした**「安心感」や「信頼」**こそが、最後の決め手になるのではないでしょうか。
候補者の方々の心の動きに焦点を当て、私たちが日々の採用活動で大切にしたいことを7つ、まとめてみました。ご自身の会社と照らし合わせてみてください。
「鉄は熱いうちに」と言いますが、相手の熱量を冷ましてはいませんか?応募してくれた直後や面接の直後は、誰しも気持ちが高ぶっているものです。その気持ちが冷めないうちに、安心を届けることが大切です。
「面接をしてやっている」という空気が、どこかに出ていませんか?面接官の態度は、そのまま「会社の表情」として相手に伝わります。評価することよりも、まずは目の前の相手を知ろうとする姿勢が、心の距離を縮めます。
「入ってみたら違った」という悲劇を、未然に防げていますか?良いことばかりを並べ立てると、かえって不安を招くこともあります。大変なことも含めて正直に話す誠実さが、深い信頼を生むはずです。
誰にでも同じ口説き文句を使っていませんか?仕事に求めるものや、叶えたい未来は人それぞれ違います。その人だけの物語(ストーリー)を一緒に描く姿勢が、心を動かします。
連絡は事務的なことだけになっていませんか?面接と面接の間、いわゆる「空白の時間」にこそ、候補者の方の不安は募るものです。そんな時こその一声が、他社との違いを作ります。
内定通知書を、ただの「書類」として送っていませんか?内定はゴールではなく、プロポーズのようなものかもしれません。条件の羅列ではなく、熱意を込めて想いを伝えることが大切です。
内定を出したら「終わり」になっていませんか?「本当にこの会社でよかったのかな」。内定を承諾した後こそ、そんな不安が押し寄せるものです。入社の日を笑顔で迎えられるよう、サポートが必要です。
採用がうまくいかない本当の理由は、条件の良し悪しだけではないのかもしれません。 優秀な方ほど、たくさんの選択肢を持っています。その中で、「この人たちなら、自分を大切にしてくれそうだ」と感じられる会社を選んでいるのではないでしょうか。
だからこそ、「早めのお返事」「温かいお声がけ」「正直な姿勢」の3つが、何よりも大切なことになります。
まずは明日から、 「書類のお返事はなるべくその日のうちに」 「面接の前日には、楽しみにしていますと伝える」 そんな小さなことから始めてみませんか?
少しずつ、でも確実に、会社の空気が伝わっていくはずです。 あなたの会社の採用活動が、素敵なご縁で満たされることを、心から願っています。

個別ミーティング担当
阿久津和宏(行政書士・認定支援機関)

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